偽恋人の恋愛事情




「佐賀くん」

私の声に振り向く


「雪音…?どうしたの?こんなところで」

制服をきちんと着た、いつも通りの髪を遊ばせた佐賀くん


「佐賀くんを探していました」

「…え?なんで?会長が俺を探すなんて珍しいね」


この前のことなんてなかったみたいにいつも通りの佐賀くん


「話したいことがあってきました」

「…なーにー?愛の告白?それは会長の恋人の楓に悪いよ〜偽物だけど」

なんて茶化す


「てかさー楓がこの前面白い冗談言ってたよ。会長と一緒に住んでるとかなんとか」



「偽恋人なのにそれはないだろって」

カラカラと笑う



…楓くんは見抜けなかったようだけど

私は違う


伊達に生徒会長をやっているわけではない

伊達に、しっかり者を演じているわけではないのだ