偽恋人の恋愛事情



翌日



「行ってきまーす」

「いってらっしゃい」



昨日の夜はお父さんからいろんな話を聞いた

お母さんが亡くなってから

いろんなことを思って、いろんなことを考えて

いろんな選択を間違えてしまったと詫びられた


私が強情なのも、不器用なのも

確実に父親に似たのだと思った



お父さんに見送られて学校へ向かう


いつもの分かれ道に行けば


「雪音!」



「楓くん!」


恋人が待っている

本物の、恋人が


「おはよう」

「おはよう!」

「昨日はどうだった?」

「美味しいシチュー食べたよ。みんなで」

「そっか…よかったね」

「うん!」


スッと手を繋いで

並んで歩く