偽恋人の恋愛事情




楓くんを見送り、家の中に入ろうと足を進めた


「雪音」



父親に呼び止められる

「なに?」


「おかえり」


…!


「…ただいま」


ふっと、お父さんは
きっと私に似ているであろう笑い方をした



「今日の夕飯はお前の好きなクリームシチューだぞ」

…え?


「私がクリームシチュー好きって知ってたの?」

「当たり前だろ。出てきた時はがっついて食べてるじゃないか」


なっ!


「がっついてないし!」

「いやー?がっついてるだろう。なあ?晃」

「大丈夫雪音、そんなとこも可愛いよ」

「兄さん気持ち悪い」

「ええっ!?」

「ははは!」


口を開けてお父さんが笑う



「さあ食卓へ行こう。シチューが冷める前に」