偽恋人の恋愛事情



ーーーーー


「じゃあ…お世話になりました」




と言っても、18時

夕方か

この季節はまだ陽がある


荷物をまとめてわ約1ヶ月ほどお世話になった楓くんの家を出る


「送るよ。お父さんにも挨拶したいし」

「ありがとう」

少し名残惜しい気もする



「いつでもおいでよ。付き合ってるんだから」



「そっか…そうですね!」


笑った私を見てうーんと首を傾げる楓くん

「どうしたんですか」

「あとちょっとなんだよなぁ。雪音の敬語」

あ、え?

敬語?


「だいぶ減ってきたけど」

「き、気にしたことなかった」

「家族にも敬語なの?」

歩き出しながらそんな会話をする


「あれ…どうだっけ?敬語の時とそうじゃない時がある気がします」

「癖なの?」

「おそらく」

「まあそんなめっちゃ気にしてるわけじゃないけど、俺は敬語じゃない雪音も好きだよ」



「どっちがいい?敬語か、そうじゃないか」


楓くんの隣に並んだまま、顔を覗き込む


「そりゃ、リラックスしてくれてるほうがいいかな」

「じゃあ、善処しま‥善処する」

「ふふ、うん」