偽恋人の恋愛事情






「あーいなくなりましたよ」

そおっと掃除用具入れの扉が開く

「ひー助かったー…ありがと会長」

ほっと胸を撫で下ろす、チャラ議員…もとい佐賀くん


「何やらかしたんですか」

「制服着崩してただけだよ」

はあ?

「あなた議員でしょ」

「議員だけど、制服はおしゃれに着たいじゃん」

普通に着てりゃ十分だよ
制服におしゃれも何もないからね?制の服だからね?


「あれ、てか会長1人なの?勉強会の人は先帰ったの?」

あーこの人、昼の私の話聞いてたのか

「…まあ、そんな感じです」


…先帰ったといえば先帰ったもんね

「…会長?」

あ、しまった
明らかにブルーになってしまった

私としたことが…あからさまに感情を表に出すなんて


「そ、そろそろ帰りましょう。施錠の時間です」

慌てて普通を装い鞄を背負う





「…施錠まであと15分あるよ」

え?

ボソリとそう言った佐賀くんを見る

両手をポッケに入れて少しだけ首を傾け、ちょっと下から私を見る


「会長、ちょっとだけ勉強教えて」


……は?