偽恋人の恋愛事情




「えっと…改めまして、今日はお時間をいただきありがとうございます」

「こちらこそ」

「壇春正です」

「城木雪音です」

「…」

「…」


壇さんの目がすごい泳いでる


「いっ…良い天気ですね!」

曇ってるけど

「あ…曇ってる」

窓の外を見てガーンとなる壇さん


ふっ

「ふふふっ」

「えっ」

「だから緊張しないでくださいってば」

「あ、あは」

「楽しい方ですね」

「っ…あ、ありがとうございます」

少し頬が赤くなっている


「楽しみましょう。せっかくなので」

「はい、情けなくてすみません」

「そんなことありませんよ。むしろこんなに緊張してお迎えしてくださるなんて素敵じゃないですか」

「…っ」


「こういった機会なんて今までに体験したことありませんし、私も正解不正解は分からないので。お見合いだなんて思わず、リラックスしてお話しできれば充分です」

「はい!」


やっと心から笑ってくれた

ふわっと風が吹くような無邪気な笑い方をする壇さん