偽恋人の恋愛事情




「…雪音は…ロボットとは程遠いくらい単純で素直で可愛いよね」

なっ!?

なっ、な?


ちょっと待って今の一言に色々入ってたよね!

色々あったよね!?

ああもう!

「揶揄うのもいい加減にっ」


ピコン


!

あ、兄者の返信

しんとする


「なんて来た?」

…

ジトっと楓くんを睨んでから携帯を見る



『そろそろ帰ってきたら』



…

2人で画面を見つめて固まる


「ど、どの口が言ってるんでしょうか」

「…どの口が言ってるんだろうね」


追いかけてこなかったくせに?

1ヶ月近く何もしてこなかったくせに?


「私が兄を嫌う理由わかりますか」

「十分わかるよ」


…

この人には人として大事なものが欠けている


まぁ…

でも、兄も、私と同じ被害者だ

あの父親の矯正を受け続けた人間だ


でも、でもよ

嫌いなもんは嫌いなんだ


「…いつまでも逃げ続けるのはダメですよね」

「逃げることは悪いことじゃないって言ってたじゃん」

…そうね

そんなこともあったね


「悪い事じゃないけど、ダサいことではあります」


楓くんが頼った立派な生徒会長なら

かっこいい城木雪音なら


「もう一発ぶちかましてやりましょうか」