偽恋人の恋愛事情



でも

物事には必ず終わりがある


「……着いちゃった」

分かれ道に


「…帰らなくても良いよ?」

うん

あなたが受け入れてくれることはわかってる

でも

「いつまでも逃げ続けるわけにも、いかないので」

私は強い女になるんだ

あの地獄のような家に…帰らないと


明日は休日…

楓くんには会えないし、あの家からも出られない

憂鬱だ


「雪音は強いね」

「頑張ってるんですよ」

「知ってるよ」

…

「あの…楓くん」

「何?」

「また…お邪魔しても良いですか?お家」

「良いって何回も言ってるでしょ」

…

ああ、帰りたくない


「それから」

「ん?」

「連絡しても良いですか?」

昨日、ここで連絡先を交換した

私は自分で思う以上に、それが嬉しかった

「そのために交換したんだろ?いつでもどうぞ」

ふわりと優しく笑ってくれる


この人を冷徹だと、機械みたいだと言った自分がバカみたいだ

「ありがとう」

「うん」

…

ああ、帰りたくない



手を、離さないとね。

腕を引こうとした


すると