偽恋人の恋愛事情



でも

物事には必ず終わりがある


「……着いちゃった」

分かれ道に


「…帰らなくても良いよ?」

うん

あなたが受け入れてくれることはわかってる

でも

「いつまでも逃げ続けるわけにも、いかないので」

私は強い女になるんだ

あの地獄のような家に…帰らないと


明日は休日…

楓くんには会えないし、あの家からも出られない

憂鬱だ


「雪音は強いね」

「頑張ってるんですよ」

「知ってるよ」



「あの…楓くん」

「何?」

「また…お邪魔しても良いですか?お家」

「良いって何回も言ってるでしょ」



ああ、帰りたくない


「それから」

「ん?」

「連絡しても良いですか?」

昨日、ここで連絡先を交換した

私は自分で思う以上に、それが嬉しかった

「そのために交換したんだろ?いつでもどうぞ」

ふわりと優しく笑ってくれる


この人を冷徹だと、機械みたいだと言った自分がバカみたいだ

「ありがとう」

「うん」



ああ、帰りたくない



手を、離さないとね。

腕を引こうとした


すると