偽恋人の恋愛事情



「…窮屈だったんだ。俺も」

窮屈

「1人になりたかっただけ〜」

からりと笑う


「じゃあ私来ない方が良かったですね」

なんて、ちょっとからかいの音で言ってみれば

「そんなことない!さっきもラッキーだって言ったろ」

ちょっと慌ててそう返ってくる

それが思惑通りすぎて面白くて

「ふふ」

思わず笑い声を漏らす



「…会長、本当綺麗だよね」

あらそう

「それはどうも」

「…本当もったいないくらいだ」

もったいない?
なんのことだろ

少し虚な目をしている佐賀くん


「…会長は考えたりしなかったの?」

なにが

「楓に偽恋人やってって言われた時、自分の見てくれ目当てかもとか」

?

「いえ?」

即答したせいか、ポカンとしている佐賀くん

「楓くんは、そんな人じゃないよ」


父親は見てくれや家柄に興味を持っただけだと言った

根拠はないけど、彼は違う

そう思える

彼は私の中身をちゃんと見てくれている人だ

そう、私の本能が言っている


「楓くんは佐賀くんと違って外見に興味ないので」

「はぁ?なにそれー!俺が面食いみたいじゃん」

「違うんですか?」

「え、いや、まぁ…多少はあるけど」

「ほらやっぱり」

ふふふと笑う


「…でも会長は違うよ」

え?

「会長は、外見以外にも興味あるよ」

…

「それは、どうも?」


…?

どういう意味だ?