⎯⎯⎯これは、瑠花に少しわかってもらわないとなぁ?



「ねぇ、瑠花。こっちきて」


彼女の手を取ってソファーへ連れ一緒に座り

彼女の両手をぎゅっと握りながら顔を寄せる。


すると彼女の顔がどんどん赤くなり、潤んだ目で見つめられ息をのむ。


はぁ、こうやって無意識に誘惑するんだから…



「瑠花。 今自分がどんな顔をしてるか知ってる?」


そう聞くと目を大きくしてふるふると頭を横に振った。


……だろうね。



「あのね、すごく男がそそる顔をしてるんだよ。 上目遣いで潤んだ目で赤くなった顔。……こんな密室でそんな顔してたら襲われちゃうんだからね。 ダメだよ。 その顔は僕の前だけにして、 ね?」



巻き上げるような早口で言い募ってしまった。


彼女に近づく影に焦り、つい独占欲を覗かせてしまったのであった。