「"それ"ってなんですか。 分からずに言われても直しようがないです!」



『っ!あぁ、 もうまた。 怒った顔まで可愛いってどういうこと?これが天然なら怖いよ』


彼は額に手をあて俯きながら、ぼそぼそと何か言っているが全く聞き取れない。



「…なんですか? とりあえずもう大丈夫そうなら、教室戻ってくださいねー」


作業に戻ろうとした瞬間、

腕をつかまれ近くの壁と彼の間に挟まれた⎯⎯⎯。


いわゆる壁ドン状態だ。


現実にこんなことする人本当にいるんだ。

普通の人がやったらさむい事も、この人がやると様になってしまうんだな〜。



「ねぇ瑠花ちゃん。俺の彼女にならない?」



……一瞬、思考が止まる。


二人の間になんとも言えない空気がながれ


数秒して意識が浮上した。


そして彼の胸を押し、壁と彼の間から抜け出す。