二人の時はもう…すごい。


すっっごく距離が近くて、いちいち耳元で喋ってくるし。

ちょっと理斗を放置すると私の頭に顎を乗せてグリグリしてきて


『るーかー、まーだー? 放置しないでー』


なんて言ってくる始末だ。



そして、帰る時になると必ず私の手をつかみ

弱々しく一言寂しさをこぼす⎯⎯⎯。


それは…


「帰したくない…寂しい」 …だったり


「ずっとここにいてよ」 …だったり


「ねぇ、うちに来る頻度増やさない?」 …だったり


「もう、いっその事うちに住まない?」 …だったり。



それを言う時は無表情の顔が寂しそうに歪み、

その後悲しそうな微笑みを浮かべながらも、結局は私を帰してくれる。



行く回数を重ねるにつれ、言葉も彼の目に浮かぶ"何か" も重くなっていった⎯⎯⎯。