「そ、そん、なのっ。苦しいの全部、僕にちょうだい!
それに、瑠花は優しいよ。 困ってる人をほっとけない所。
僕は瑠花を、瑠花の全てが好きだよ。
だからっ、瑠花を愛する人はちゃんとここにいるよ」


泣いているのか、つっかえ気味に言う彼に胸が痛む。



「ありがとう…理斗。 私も理斗が愛しくて仕方ないよ。
でも、 私の苦しみはあげられない。 だから代わりに、これからは二人で支え合えたら嬉しいかな…」



「…っそんなの、瑠花は僕の彼女なんだから当然だよ!
瑠花が苦しみを忘れられるように僕がたくさん愛すし癒すよ」



なんて私を優しく包むように言ってくれた言葉が嬉しくて頬が緩む。


改めて思いを伝えたくなった私は、そっと体を離し彼の顔を見る。



彼は涙目で目の周りが赤くなっていて

申し訳なさに眉尻が下がる思いながらも


私は、自然に溢れた満面の笑みで……



「理斗、ありがとう…大好きだよ。
今まで諦めないで追いかけてくれてありがとう」



そう言うと、理斗の見開かれた瞳から静かに雫がこぼれ落ちた。