「瑠花ごめん。 全部っ、全部話させてほしい……お願いっ…」


彼は震えた声でそう言い、私の肩に手を乗せたまま俯く。



「話すって何を? 私たちに何かあった?」



その言葉に彼は顔を上げると

目を見開き、私の肩に乗せた手がずり落ちる。

そして、傷ついたように顔を青くして黙ってしまった。



私は興が削がれたように意識を夕日に戻すと


⎯⎯⎯理斗が弁解を始めた。




「瑠花を避けたこと…本当にごめん。
どうしようもない嫉妬で瑠花を傷つけたくなかった。

瑠花は僕と向き合ってくれようとしてたのにっ……
そうとも知らずあんなことになって⎯⎯っ、
しかもそれを見せてしまって。…本当にごめん」