『珀真くん』も嬉しいけれど……

やはり彼女の声で僕の名前を呼んで欲しくて、半ば強引に呼んでもらった。



彼女が僕の名前を呼んでくれた時の

あの胸にじんわりと広がるような幸福感は

この先一生忘れることはないだろう⎯⎯⎯⎯。



いや忘れられるわけがない。

…今度録音しておくか。

夜再生したらいい夢が見れそうだ。



⎯⎯⎯あぁ、これから毎日

あの藤色に写り

彼女と言葉を交わし

彼女に触れられる。



そう思うと胸の内側から熱くなり、顔がニヤけるのを抑えきれなかった⎯⎯⎯。