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無事彼女を助けられて良かったが…

林間学校の時を思い出したのだろう。


その小さい体が震えていて思わず抱き締めてしまった。


こんなに怖い思いをさせた川路も

さっきの男にも抑えきれないほど殺意が湧く。



そして、彼女に離してと言われたので仕方なく離すと


⎯⎯⎯その顔が赤く染まっていた。



え……ハグでそんな反応見せてくれるの?

多分特に意味もないんだろうけど…流石に期待するよ。


こんな可愛い子、一人で帰らせるなんてできない。


そう思い送ると……着いたのはタワマン。


しかもそこには珀真がいた。



何故か聞けば一緒に住んでる⎯⎯⎯と。


いやいや、さすがにおかしいだろ。

どうせコイツから強引に迫られて断れなかったんだろ。

じゃなきゃ……付き合った……?


そう考えた所で、頭をガンッと殴られたような衝撃に思考が止まり、胸がズキズキと痛む。