彼の目には不穏な影が浮かんでいる……なぜ。



「バイトここに切り替えなよ。瑠花の今のバイト先よりお給料出すよ」


「ダ、ダメだよ! だってそれ、理斗のお金じゃないでしょ…?」


「実は僕、色々やってて割と稼ぎあるんだよね。
あ、闇営業とかではないから安心して? だから普通に出せるし、瑠花にいて貰えるなら何でもする」



ニヤッと笑いながら迫ってくる理斗の⎯⎯⎯

開いていく瞳孔にゾクッと背筋が伸びる感覚がした。


……ていうか、理斗働いてたんだ。



「で、でも……すぐには辞めれないし…」



すると、瞳孔の開ききった夜空色の瞳で呑み込むように見つめられ


その瞳に囚われそうになり、焦りから咄嗟に同意してしまった。