彼女との幸せな時間も終わりを告げようとしている。



名残惜しいけど…



「これからは遠慮しないから、覚悟しときな?
デロデロに甘やかして、何も考えられなくなるぐらい、僕に溺れさせてあげるから」



と彼女の耳元にささやいて体を離す⎯⎯⎯


彼女の顔は見事に真っ赤だ。


その頬をつついて



「ははっ、顔が真っ赤。ほんと、かわいいね?
……早く僕を好きになってね」



最後のいじわるとばかりに軽く口唇にチュッとする。



次の瞬間、 先生たちが入ってきて

迎えが到着したらしいので彼女を抱き上げ車まで運んだ。



車の窓から、まだ若干赤く恨めしそうな顔でこちらをジトりと見つめる彼女に⎯⎯⎯



僕は満足感を得たのであった。