チラ見すると、彼は少しだけ嬉しそうに頬を緩めていて…そんな彼に少し罪悪感が湧く。



「今は僕の気持ちに応えられなくてもいい」

「!!」


まるで私の心に浮かんだものに返事をするかのように言われ、驚いてパッと顔を上げる。


「応えられなくてもいいから、 僕のそばにいて欲しい」



⎯⎯⎯優しすぎるよ…そんなの。


応えられないのにそばに居てもいいなんて。


応えてもらえない事って凄く辛いのに……。



「瑠花のことが好きな男として…僕のこと少しでも意識してくれたら嬉しい。あ、でも気まづいからって避けたりは悲しいからやめてね! 避けられたって好きじゃなくなれないから」



そう言いながら意地悪に笑う、普段の調子に彼が戻った。


そんな彼に、自分の気持ちをちゃんと伝えるべきだと思い意を決する⎯⎯⎯。