◇◇◇



そうして人気のない林まできた事に安堵したのも束の間



「あの!琴瀬さん!」

「ひぃいっ!」


いきなり背後から声をかけられビクッとする。

驚きのあまり変な声を出してしまった…



「ご、ごめんなさい。 急に声をかけたせいで驚かせちゃったよね」



振り向くとそこにいたのは…

同じチームにいた、メガネで真面目っぽい見た目の川路くんだった。


急に走ったのと驚きで乱れた呼吸を整える⎯⎯⎯



「驚いたけど平気。 それより、 私に何か用?」



少し引きつりそうになりながらも笑みを浮かべて聞くと

彼に鋭い目で見つめられ息を呑む。



「っ……」


「うん。 僕ずっと前から琴瀬さんのこと見ていて…
いつも周りを気にかけて助けている姿に惹かれました。
好きです! 僕と付き合ってください!」



とても真剣な表情で告白をされた。