"私は貴方が羨ましい"

まただ。

時々、苦しくなる。
ドロドロした何かで私が埋め尽くされていく。



「いつか本当になったらいいね!」



この人は私の何も知らない。
言うつもりもない。


「うん。いつか本当にしたい。」


嘘の笑顔を見せると、安堵の表情を見せてくれた。

そしてまた、無邪気に笑う。


「やっと元気になれた?」
「ナナミといれば、元気だよ?」
「可愛いこというじゃん!!」

あなたは全然気づかないね。


私には、お父様の呪縛を解くことが、解く勇気がない。

ごめんなさい。


本当に裏切るその日まで、あなたの傍にいさせてください。