「そんなことないよ。…昨日、嬉しかった」
「…っ、急にそういうこというようになったよね」

照れた様子のナナミ。
愛おしく感じる。

ナナミが近くにいるだけで、こんなに嬉しくなってしまう。
嫌なことが全てどこかへ飛んでいっていくかのように。

「ほら、」

ナナミは私の前に手を差し出す。
私はその手に吸い寄せられるかのように、私達は手を繋ぐ。


もうすぐ夏休み。
あなたの隣なら、これまでのどんな夏よりも楽しい夏になる気がした。