「ニカさん、お手紙が届いておりますよ」
「ありがとう」

お手伝いさんが一通の手紙を私に渡す。

「お父様、からですね」
「そうね…」

定期的にくる、お父様からの手紙。
私は正直、この手紙が嫌いだ。
内容は決まってあの人のこと。
私は全く興味が無いし、好きじゃない。


「ニカさん、もうすぐ17歳になられますね。」
「ええ、」

"17歳"

改めて聞くと、嫌になる。

「きっと今年もお父様とお母様が素敵なプレゼント、ご用意していると思いますよ」

「…そうね。楽しみだわ。」

手紙を見ながら、気のない返事をした。

書かれている内容を大して読まず、私は手紙を封筒の中に戻した。
写真も1枚入っているようだったが、見なかった。


私は何のために、この世に生まれてきたんだろうか。


お父様にとって、私は…



窓の外では、雨が降っているようだった。
まるで私の心に比例しているみたいに、どんどん雨が強くなる。

(アルバイト、行かなければ…)


「お車は」

「結構です」

私は傘をさして、アルバイトに向かった。



雨の日は、スーパーに来るお客様は少し減る。
アルバイトにも慣れ、従業員の方々とも少しずつ仲良くなれた。