それから一ヶ月と経たずに、彼から別れを告げられた。 「ごめん……別れて欲しい」 その言葉にくらりと体が揺れそうになるのを、何とか我慢する。 つい最近まで一緒に帰って笑い合っていたのに……なぜ? ううん……なぜ?ではない……。 分かっていた。 分かっていたんだ。 妹がこれ見よがしに置いていくスマホの画面に、あなたの名前が浮かび上がるのを何度も見ていたから。