そうはっきりと答えた大和の姿を見て、美月は安堵した。それは大和さんが少しでも私を思っていた……好きでいてくれたということなのだ。ここで否定されたらどうしようかと思った。でも……真実だとして、この先の答えはどうするのだろうか?人ごとのようにそんな事を思っていると、部長が落胆しながら答えた。
「そうか……。人として間違ったことをしているという自覚はあるか?」
「はい……」
すぐに大和さんが答えて俯くと、震えながら泣き崩れた。
「……っ……申し訳ありません。こんな事になるなんて……妻に申し訳なくて……」
「大和くん、常識のある君がどうしてこんなことを?」
「岡本さんが……」
えっ……何……私が……?
意味が分からず、美月は泣き崩れながら答える大和を見つめる。
「岡本さんがどうしたのかね?」
一瞬言い淀んだ大和さんが口を開いた。


