*** 「遅くなってごめんなー」 花に手を伸ばし、 寂しそうに眉を下げて 折れかかった茎の部分に そっと手を添えた宮瀬くん。 もう20時を回っていた。 土砂降りだし、校舎の窓がギシギシ 言ってしまうくらい風も強い。 なのに…… (わざわざ…この為……に?) それに…、咲いた事…… 知ってたんだ……