琴子の視界に入ったのは
宮瀬くんだった。

「よしっ、これでいいな」

満足そうに額に付いた水滴を
腕で拭った宮瀬くんは
傘をもう2つ持ってきていたのか

もう1つの傘を

︎︎‪”‬あの時みたいに‪”‬

土にさした。