そんなふうに
あれから琴子は夜の学校を1人で探検して、
暇を潰していた。

夜の学校というのは、
昼間の学校しか知らなかった琴子に
とって新鮮で意外と楽しく、
あっという間に時間が過ぎていった。

やがて、太陽が顔を出し……

「おはよー」
「おはようー」……

校庭からそんな声が聞こえてきた。
やっと……

朝が来たようだ。