昼間。誰かかちゃんと蛇口を
閉めなかったからだ。
淡々と誰も居ない校舎に響く
この3秒に1回の感覚で落ちるこの水滴達は
次にこの蛇口が固く閉められるまでに
一体どれだけの水量を、消費するのだろう、
と呑気に考えていた。

バケツ1杯分に相当してしまうだろうか。
そう思うと、勿体なくて、
出来れば閉めてあげたいが、
死んでしまった琴子にそれは出来ない事だ。