きらきらと光って、カラフルで、明るくて。さまざまな形を持ち、いろんな大きさで咲く。

それはまるで、一つの個性を持った人のように。
横を見てみると、望くんも空を見上げていた。

そのきれいな瞳には、花火が映っていた。

雲一つない晴れた夜空には、よく星が見える。



世界にあるものの中には、とてもきれいなものがある。

それは、いるかのストラップだったり、イルミネーションだったり、花火だったり。

だけど、きれいでは終わらないものがあることを私は知っている。


儚くて、いつかパリンと割れて消えてしまうのもの。

美しいものも、醜いものも、無条件に映してしまうもの。

それは、誰にも防げない。



初夏の暖かい空気が、私たちを包んでいく。

優しく、柔らかく。


本当の夏が来るその日まで、守るように。