元・優太郎くんの部屋は、乱雑に置かれたもので溢れかえっていた。
古びれた大量の服や木が腐ってしまっている棚、壊れかけたゴルフクラブなどなど……。ゴミとか細かいものはなにもないみたいだけど、ざっと見渡すとそんな感じだ。
というかお母さん、優太郎くんが出て行ったときのままにしてあるって言ってなかったっけ?
「映茉、俺……」
「わっ、私、ちょっとお母さんに聞いてきます!白岩くんは私の部屋で待っていてくださいっ!」
電気をつけたまま私は部屋を後にし、急いで階段を降りる。
白岩くんを一人にしてきて、胸に罪悪感がわく。
……だけど、一緒に暮らすのは私が決めたことだから。
私が、どうにかしなきゃならない。
今まで責任とは無縁に生きてきた。
昔から人付き合いが苦手で、誰かと関わることで相手も私も苦しくなってしまうのならって遠ざけてきた。
わかってる。……ずっと前から、私はそんな自分が嫌いなんだ。
一階に降りてみるとお母さんはいなくて、ソファに寝っ転がってスマホを見ていた晃成くんがいた。
邪魔して申し訳ない気持ちを抱えつつも、とりあえず晃成くんに話しかけ、簡潔に事情を説明する。



