今はまだ、折れた翼でも

……でも、本当に使っちゃっていいのかな。

部屋に戻って扉を閉め、ベッドの前に立つ。


正直、頭がちょっとぼーっとしているし身体もぽかぽかして少し怠い。

……ごめんなさい、それとありがとうございます。

私はベッドの前に立ってさっきのように頭を下げると、するりと布団の中へ足を入れた。


わあ、ふかふか……!

さっそく横になってみる。夏だからか、掛け布団は軽くて冷たい。

身体が楽になっていく感覚がした。


そして、ゆっくりと目を瞑る。



—————10分後。

少し落ち着くと、頭が重かったのもだいぶよくなってきている。

でもなかなか寝れなくて、上半身を起こしてしまった。

いろいろな出来事があったから、少し興奮してしまっているのかも。


それならちょっと、頭の中を整理してみよう。

ここは流星くんのお家……でいいんだよね。

“今は”誰もいないってことは、誰かと住んでいるってことかな。