俺は制服を着て、家を出た。

映茉は昔から風邪を引くと重症化するらしく、しばらくは学校を休むらしい。

不安な顔をすると、心配させる。だから俺はせめてでも学校に行くことにした。


昨日の記憶をたどりながら、俺は一年二組の教室へ向かう。



「見て。あの人だよ」

「あれが、暴力沙汰で警察が来たっていう?」

「よく平気な顔して学校来れんね」

「というか、もともと来てなかったらしーよ。事件の後から急に来始めたって」

「やば、神経狂ってるわ」



自分のことだろうけど、別に気にはならない。


教室に入れば、好奇の視線がちらちらと飛んでくるが、気にせず荷物を置いて席に座った。





今日もあったテスト返し中に受けていたテストが終わり、教室に荷物を取りに行こうとする。