あの日ふたりは夢を描いた

……私を知っている?話したかった?

どうして?

疑問が次から次へと湧き出て混乱していく脳内。

私が返答に困り沈黙が続いた後、ありがたいタイミングで着信音が私たちの間に鳴り響いた。

彼はポケットからスマートフォンを取り出し画面をチェックすると、『今度また話そう』と微笑みを残し、まるで風にさらわれるように去っていった。

私の中ではこれが彼との最初の出会いだった。