「おはようございます!今日のHRは、1年に1回ある学年の大レクリエーションのことを話します」
鳳雛学園では1年に1度大レクリエーションとして、遠足とは別にどこかへ出かけるのだそう。
「今年の1年生は、水野自然の森(みずのしぜんのもり)に行きます!」
どこだろ?
自然の森ってことは、林間学校で行くようなところかな?
「班を決める時間もないから今の班でまとまるよ。名前を覚えておくくらいはしておいてね。えっと、2班みたいに」
2班、とは私の班だ。
「あそこ仲がいいからねぇ。大レクで団結力が見られるかもよ!」
何か競走でもするのかな。
「ま、いろいろとできる準備はしておいてね!」
なんか、楽しみかも…!
「あたしは美柑ちゃんにずっと引っ付いとくからね!」
「え?」
「美柑ちゃん案外迷子になりそう…」
「そ、そんなことないよ!?」
私って、そんなイメージだったんだ?
「俺と一緒にいれば大丈夫だろ」
少しショックを受けている私に小さな声でこんなことを言ったのは顔を少し赤くした音葉くんだった。
「う、うん…」
亜湖と志連くんは私たちとは別に話を始めていたらしく、聞こえてなかったみたいでなんともない顔をしている。
「それじゃ、1時間目の準備して~」
このことを真凜ちゃんに話すと大喜びしていたことは言うまでもない。