そしてまた時間は飛び、約3時間後。
私は真凜ちゃんともう1人、菜緒(なお)を連れて古びた倉庫の中へ。
顔を合わせないように開闢ら3人と打ち合わせをしており、閃光が1番遅い。
照明が落としてある倉庫の中へ私1人が入る。
「失礼する」
いつも通り、菱形に並べられた4つの椅子と真ん中に古びたカフェテーブルの上に置いてあるランプがあった。
「これで揃ったな」
そう言ったのは開闢総長。
黒いフードを目深(まぶか)に被っている。
「半年に一度の会議だ。自分に有益な情報だけを出し、この場では交渉もできる。何か言いたいことがあるのならば言え」
その口調は非常に冷たく、尖っていた。
「…牙城からだ。五橋(いつつばし)が最近荒れている。もし七尾にも入ってくるのなら止めるべきだと牙城は考えているがどう
思うか?…閃光」
牙城総長から話が振られた。
「…私はいくつか協力してやるといいと考える。4グループ集まって防御すると舐められる可能性がある」
「なるほどね」
こうやって会議は順調に進んでいくのだ。
「いちおー、対策はしといてもいーかもね」
紅蓮が呟く。
「今の意見に反論はあるか?」
「「「…」」」
「それじゃあ五橋の対策準備、協力は各自考えてやれ。他にはあるか?」
など、約1時間の話し合いが終わった。
「我々は仲間ではない。ライバルでもない。敵だ。そのことをよく覚えているように。今日はこれで終了だ」
私は1番に出て、即座に真凜ちゃんと菜緒のところへ行く。
「ふぅ~、あの雰囲気好きじゃないんだけどなぁ」
「お疲れ様です、美柑」
「お疲れ様です!」
私はメイクを取ってもらって、靴を履く。
「私はそろそろ帰るね。真凜ちゃん、戸締りお願い」
「はい、分かりました」
「「「お疲れ様です!総長!」」」
「お疲れ。みんなも早いうちに帰ってね」
なんか今日いろんなことあったなぁ。
道を歩きながらこう考える。
すると、見覚えのある人が見えた。
「音葉くん…?」
横にガタイのいい2人を並べて話をしている。
なんというか、真剣な話をしているみたいで。
「桜宮…?」
音葉くんが私に気づいた。
「あ、どうも」
「…どうも」
私絶対言葉選び間違えたよね!?
…ん?音葉くんがいちごオレを飲んでいる?
「…これは寛太(かんた)が買ってきたんだよ。あ、こいつら中学校の友達な?」
「あ、そ、そうで…、そうだな~」
なぜか挙動不審だ。
「ま、こ、こここ琴世は甘いもの好きだろ?サプライズだよ、サプライズ」
「美味い」
その気持ち、分かります!
「感謝する」
「「あ、ありが…、」」
でも、なぜか2人は怪しい。
すると、後ろから走ってくる音が聞こえた。
「そ、そーちょ、」
そこには菜緒がいたのだ。
「菜緒~?どうしたの~?」
菜緒が総長、と呼びそうになっているのを誤魔化す。
「こ、これ忘れてて!」
菜緒の手から出てきたのはハンカチだった。
「ありがとう」
「いえ!じゃあ帰りますね!」
「またね」
菜緒は電光石火の速さで帰って行った。
「今のは?」
「ああ、親戚。今日ちょっと家にお邪魔してたから」
なんと我ながら完璧な誤魔化しかたなのだろう。
「じゃ、また明日ね」
これ以上いたらバレてしまいそうな予感がしたので私は早めに切り上げて帰る。
「ん。明日」
そう優しい口調でいった音葉くんが誰か知っている人に重なって見えたのは気のせいにしておいた。
私は真凜ちゃんともう1人、菜緒(なお)を連れて古びた倉庫の中へ。
顔を合わせないように開闢ら3人と打ち合わせをしており、閃光が1番遅い。
照明が落としてある倉庫の中へ私1人が入る。
「失礼する」
いつも通り、菱形に並べられた4つの椅子と真ん中に古びたカフェテーブルの上に置いてあるランプがあった。
「これで揃ったな」
そう言ったのは開闢総長。
黒いフードを目深(まぶか)に被っている。
「半年に一度の会議だ。自分に有益な情報だけを出し、この場では交渉もできる。何か言いたいことがあるのならば言え」
その口調は非常に冷たく、尖っていた。
「…牙城からだ。五橋(いつつばし)が最近荒れている。もし七尾にも入ってくるのなら止めるべきだと牙城は考えているがどう
思うか?…閃光」
牙城総長から話が振られた。
「…私はいくつか協力してやるといいと考える。4グループ集まって防御すると舐められる可能性がある」
「なるほどね」
こうやって会議は順調に進んでいくのだ。
「いちおー、対策はしといてもいーかもね」
紅蓮が呟く。
「今の意見に反論はあるか?」
「「「…」」」
「それじゃあ五橋の対策準備、協力は各自考えてやれ。他にはあるか?」
など、約1時間の話し合いが終わった。
「我々は仲間ではない。ライバルでもない。敵だ。そのことをよく覚えているように。今日はこれで終了だ」
私は1番に出て、即座に真凜ちゃんと菜緒のところへ行く。
「ふぅ~、あの雰囲気好きじゃないんだけどなぁ」
「お疲れ様です、美柑」
「お疲れ様です!」
私はメイクを取ってもらって、靴を履く。
「私はそろそろ帰るね。真凜ちゃん、戸締りお願い」
「はい、分かりました」
「「「お疲れ様です!総長!」」」
「お疲れ。みんなも早いうちに帰ってね」
なんか今日いろんなことあったなぁ。
道を歩きながらこう考える。
すると、見覚えのある人が見えた。
「音葉くん…?」
横にガタイのいい2人を並べて話をしている。
なんというか、真剣な話をしているみたいで。
「桜宮…?」
音葉くんが私に気づいた。
「あ、どうも」
「…どうも」
私絶対言葉選び間違えたよね!?
…ん?音葉くんがいちごオレを飲んでいる?
「…これは寛太(かんた)が買ってきたんだよ。あ、こいつら中学校の友達な?」
「あ、そ、そうで…、そうだな~」
なぜか挙動不審だ。
「ま、こ、こここ琴世は甘いもの好きだろ?サプライズだよ、サプライズ」
「美味い」
その気持ち、分かります!
「感謝する」
「「あ、ありが…、」」
でも、なぜか2人は怪しい。
すると、後ろから走ってくる音が聞こえた。
「そ、そーちょ、」
そこには菜緒がいたのだ。
「菜緒~?どうしたの~?」
菜緒が総長、と呼びそうになっているのを誤魔化す。
「こ、これ忘れてて!」
菜緒の手から出てきたのはハンカチだった。
「ありがとう」
「いえ!じゃあ帰りますね!」
「またね」
菜緒は電光石火の速さで帰って行った。
「今のは?」
「ああ、親戚。今日ちょっと家にお邪魔してたから」
なんと我ながら完璧な誤魔化しかたなのだろう。
「じゃ、また明日ね」
これ以上いたらバレてしまいそうな予感がしたので私は早めに切り上げて帰る。
「ん。明日」
そう優しい口調でいった音葉くんが誰か知っている人に重なって見えたのは気のせいにしておいた。