「美柑~、予備のガーゼ、持ってきましたよ!」


真凜ちゃんが片手にガーゼを持ってこちらへやってきた。


「ありがと、真凜ちゃん」


「もしかして、この人が前言ってた隣の席の方ですか?」


「違う違う、クラスメート」


「隣の席…、音葉のことか?」


「へぇ、美柑の隣の席の子は音葉くんっていうんですね!」


なんか真凜ちゃんが吸収してる…


「はい、完了。気をつけて帰ってね」


するとインターホンが鳴る。


「はい、なんでしょうか…、あれ、音葉くん?」


玄関のドアを開けると音葉くんと前の男子2人がいた。


「桜宮…?ここに山内いなかったか?」


「山内くん?…今なんかあったみたいで手当てしといたんだけど」


「…桜宮が?」


「うん」


すると急に音葉くんから冷たいオーラが出てきて、


「後で締めとくか」


なんて呟いた。


なんか、音葉くんじゃないみたいでびっくりしてしまった。