1番近くて、1番遠い。

そして私と音葉くんは二手に別れた。


「なんでだ!なぜ黒鶫が七尾になんかやられなきゃいけない!」


残りは4人で始末し終わった。


少し離れたところで山内が頭を掻きながらこう叫ぶ。


「後は、山内康介と桜宮苺」


「どうするんだよ、その姉は」


「ん?…お姉ちゃんは…、後で話を聞くから手は出さない」


「了解」


左から亜湖、音葉くん、私、志蓮くんの順で並び、山内へと立ち寄る。


「さてさて。山内はどうして欲しい?」


「どうして欲しいって…」


こう聞かれるとは思ってもなかったのだろう。


「あ、もう親父来るわ」


志蓮くんの呟きで追い打ちをかけられる山内。