1番近くて、1番遠い。

「は…?」


そう、入学式で発表されていた校長の名前は志蓮大也(だいや)。


「もう直々来るよ、鳳雛学園校長兼、牙城の歴代で1番強かった、前総長が」


「…っ!そうだ…、一つ見落としてた…!お前、校長の息子だ…!」


山内は観念したように言う。


が、ニヤッと笑った。


「が、証拠がないだろ」


「は?」


「そう、証拠がなければ俺は無罪だ。そしてこの大群をまとめることができれば俺はいわゆる最強という存在になる。さっさと始
めようか」


そして黒鶫は動き出した。


「3グループに分かれて。女子を重点的に狙う。男子は私と真凛ちゃん、幹部でどうにかする」


「「「はい!」」」


「そして、金髪!」


「…ああ?」


「あんたは開闢と争う気かな?」


すると、ふっ、と笑ってこう言う。


「そんなことしてる暇などないだろ」


そしてこんな事態に言うものではないが、私は金髪だけに聞こえるようにこう言った。


「勝ったら真凛ちゃんの許可を出そう」


「…了解」


これで金髪のやる気スイッチは出たはず。


「桜宮。…金髪」


音葉くんがこう言った。