1番近くて、1番遠い。

「ちゃんと本心。美柑だって、今日お母さんに捨てられたでしょ?」


「そうだね」


ちゃんと苺お姉ちゃんの目を見るも、ちゃんと意思があるように思えて堂々としている。


なんなら見下している。


よし、このくらいでいいかな。


「じゃあ最後の質問」


「ん?」


「…私の仲間に、鳳雛に携わっているある人がいます」


「ああ」


「その人に、…あんたの悪事を全てを言うとどうなるか分かるな?」


「は?どう言うこと?」


「もうちょっとでくるかなぁ」


まあ、これもただの嘘で。


ちゃんと来るかは分からないけど、こればかりは運任せだ。


すると、後ろのドアが勢いよく開いた。


「あ、こんにちは」


「志蓮…!?」


そう、我らが(?)ムードメーカー、志蓮琉だ。


なんと素晴らしいタイミング。


「知ってた?山内。俺、校長の息子なんよ」


経緯を知っていたような口ぶり。


盗み聞きをしていたのだろう。