すると、金髪が呟く。


「閃光はここにいないはずだが」


「は?んなことねー。そこにいるじゃねえか、ほら」


山内は私の方を指さして言う。


「それは潤色の下だと…」


「ジュンショク?んなグループいねぇわ。さっさと出てこい、桜宮!」


せっかくここまで来れたと思ったのになぁ…


私は仕方なく、真凛ちゃんに特攻服を着せてもらって前に出る。


「山内」


「ほーら、やっと出てきた。お前ら雑魚は騙されてるようだけどな、一つ教えてやろう」


「あ?」


「あの前にいるのが閃光総長・桜宮美柑、後ろのが閃光副総長・工藤真凛だ」


…なんだよコイツ。全部明かしてくれるじゃん。


「真凛…!?」


「さーてと、ちょっと説明してもらおうか」


「こっちのメリットは?」


すると、山内は嘲笑うようにこう言う。


「器が小さいのな」


「当たり前でしょ。抗争でどうズル賢く動くかが勝利への道でしょうが。それに加え、総長自らあんたを手当してやったんだから
そこも含めて考えてくれないとおかしい」


「はいはい、分かりましたよ。お前のメリットは俺になんとでも聞けることだ。横にいる苺のことだって、黒鶫のことだってなんだっていい」


苺…?


山内とお姉ちゃんは付き合ってるのかな…


「分かった、こっちから先に言うな。今行ったこと実行しなかったら即かかりに行くからね?」


「ああ」


「私は鳳雛から転校して天ヶ瀬に行った。そこでいたのが副総長とその金髪…、涅槃総長ね?」


「「金髪…」」


後ろにいる真凛ちゃんと金髪がこう呟いた。