「黒鶫が勝った場合、七尾も支配するとのことだけど、一般市民に被害は出ますか?」


「気まぐれだ」


そうだ。黒鶫ってこう言うグループだった。


すると、横にいた音葉くんが突然こう言う。


「総長を出せ」


特に引っかかることもない発言だったが、黒鶫はビクッとした。


「姫なんかもいるなら一緒にな」


「チッ」


コイツが総長じゃなかったのか。


すると、奥から出てきたのは思いもよらぬ人物だった。


「山内と、苺お姉ちゃん…!?」


まさかの元クラスメートと実の姉。


「さすが音葉というところか。鋭いな」


いつもと雰囲気がまるで別人のように違う。


「山内が黒鶫の総長、横のが姫とか何とかだろ」


「正解。桜宮は知ってたけど、まさか音葉が開闢とはな。この調子だと、志蓮が牙城で巫が紅蓮とか?」


「…そうだよ」


「このまま鳳雛に連絡したらお前ら全員退学かもなっ」


そう言ってはははっと笑う山内。


「まさか、閃光のアジトに入れるとは思わなかったな」