「左の長いやつ、取ったほうがいいかもよ?」

「いや大丈夫」


「そっか」


そして、金髪の前だから真凛ちゃんと位置を交代した。


「さすが七尾と言うべきか、誠実なようだな。開闢、そして…、潤色?閃光の予定だったんだが」


「潤色でお願い」


真凛ちゃんがそう言う。


「じゅんしょく…?」


音葉くんの頭にはどう言うこと?みたいな吹き出しが見える。


可愛い…


「涅槃は開闢に喧嘩を売られてきている。潤色は分からないが」


真凛ちゃんにデレデレだった金髪はちゃんと不良の目をしていた。


真凛ちゃんもちゃんと堂々としている。


「ここに黒鶫も来るって聞いたんだけど」


真凛ちゃんがそう言う。


「黒鶫は…、分からない。アイツら、気まぐれだからな」


で、私は開闢の目的をはっきりと知らない。


「で、呼び出したってことは抗争だろ」


「…もし、涅槃のプライドがないのならば勝利を譲って欲しいのだが」


「譲るわけがないだろう」


「そうだな。となると、戦うことになるが大丈夫か?」


今思えば、こう言った開闢の正式な抗争は見たことない。


「せん…、じゅんしょく?は下がってていい」


「分かった」


そして下がったは下がったものだけど。


「真凛ちゃん、金髪には何か話した?その…、建前として潤色を名乗っている以上」