“？side”


「じゃあね」


そう桜宮美柑が言ってなぜか一緒にいた音葉琴世とこの店を出ていた。


そして事前に調べておいた、名前何だっけ…、ああ、見和唯太に話しかけた。


「見和くん」


「え？俺ですか？」


見たところすっごい真面目だな。


「今、桜宮美柑がいただろう」


「え？えーっと、」

個人情報を漏らさないために悩んでいる。


「大丈夫。桜宮のクラスメート」


「クラスメート？ああ、いたよ」


…外見だけじゃなくて中身も超真面目だな。


「その子に復讐したくないか」


「ないな」


即答だった。


「アイツに寝取られたんだぞ？じゃあ、横にいた男には？」


「ない」


「理由を聞いてもいいか」


「美柑ちゃんは結局俺を選ばなかった。着飾った言い方したら、運命ってことだし、美柑ちゃんが今必要としているのは彼だ」


「なるほどな。…と、本人の意思表示をしたところだが我々に協力してもらう」


「…は？」


見和唯太に他人には見えないようにあるスプレーをかけた。


「わっ！？」


そしてソイツを連れ去った。