すると、顔を真っ赤にした桜宮はこう言う。


「…やめて、反則っ」


俺はこの恋愛運で全ての運を使い果たした。


俺は今すぐ地獄に落ちてもいいかもしれない。


同時に、どうしても桜宮に俺の隣にいてほしいと、独占欲が生まれた。


そう思った時、志連からメッセージが送られてきた。


その内容は、いつもの軽いものではなく、重大発表だった。


「…桜宮。今は天ヶ瀬に行ってるんだよな?」


「そうだね。知り合いもいたし」


「六崎(むつざき)と天ヶ瀬が合併することは知ってるか?」


すると、顔を青くした。


「六崎…」


六崎、とは隣の市のことだ。


七尾、五橋とは位が違うほどに治安が悪い。悪すぎる。