七津中学校はちょっと古いから、ところどころ壊れているフェンスがある。

私たちはそこから学校に入って、噂の理科室を目指す。

「ね、ねえ洋子……噂だと夜中にはもう動き出してるんだから理科室じゃなくて周りを

探さない?」

「んー、そうだね!ナイスアイデア!やっぱり乗り気なんじゃない」

そう言いながら理科室に向けていた足を反対方向に向け直した洋子。

よ、よかった……。

これで理科室に行かなくていい……。

この後私は、自分で言ったことに後悔することも知らず、理科室に行かなくていいことに安心