君にかける魔法

どうやらここ数日家で話すことがあまりなくて、クラスでも一緒にいる人が変わっていたり、1姉として心配していたそうだ。

それより、部屋でのアレが頭に過る。
必死にその記憶を頭から消し去ろうと、私の頭はフル回転で稼働する。

「何も無いですよ!」
「ふふっ、それなら良かった」

星川"先生"の顔はすっかり姉の顔だ。
「そろそろ飲み終わりそう?」
「あ、はい!」
「行こうか」

私は残りのエナジードリンクを一気に飲み干し、星川先生と2人で部屋に戻る。


星川先生の部屋は私の部屋よりもかなり手前にあった。
私はエナドリのお礼を言って、部屋に戻ろうとした。

「美園さん!」

星川先生が私をよびとめる。

「…急に元のように態度が戻って、嫌だったら、いくらでも班変えるから。言ってね?」

「そんなこと、大丈夫です」

嫌だったなんて


私は自分でも驚くくらい、淡々と話していた。

「嫌だなんて思ってないです。私嬉しいです。一緒にいてこんなに楽しいんだって、良い友達だなって思ってます。私からは多分ナツキを避けることはありません。だから心配しなくて大丈夫です!では失礼します。」

上手いことは言えないけど、真実だ。きっと。