君にかける魔法

「2人で初めて遊んだ時さー」
「あぁ、あったね」

中学一年生
クラスにやっと慣れて、今ぐらいの時期だったと思う。
あの時は私から遊ぼうと誘った。
得意だったヘアメイクを施し、街に出かけたのはいいものの、高気温・行きたかったスイーツ食べ放題が混んでいて、空いてそうで中も涼しいカラオケに避難したんだっけ。

結局少し歌って、あとはドリンクバーにソフトクリームが無料で着いていたので食べて、たわいもない話をして。

高校2年生
大して歌わないカラオケは変わらない。
何を話したの?と聞かれると具体的には表現出来ない、2人だけのくだらない話なんだろうなきっと。
変わったものは趣味くらい?
カラオケルームの大画面にハルカの推しグループのMVを流す。
普段はお姉さん・落ち着いた、私から見たら大人って感じのハルカが推しグループのことになるとノリノリになって大声で歌っている。
その光景が面白すぎて笑っていると、マイクを向けられ一緒に歌う羽目に。
歌うのは得意では無いけれど、この砕けた時間がとても楽しい。

「モモ。」
「なーに?」

マイクを使ってリングアナみたい。

「転校ヤダーーーーっ!!!!」