君にかける魔法


クルミに告白された。
でもクルミはそれ以上の関係を望まなかった。
でも『未練は無い』と言った。

クルミの清々しい表情は吹っ切れたような、爽やかな、

私とは対照的だ。

『伝えなきゃ、わからないよ』


私は怯えすぎだ。
伝えなきゃ、結果なんて、
ううん、相手の気持ちだって、
自分をさらけ出さないままで、人に好かれようなんて都合のいいことだ。


私は伝えることにした。
一日中どうやって伝えるかとか、不安とか、色んなことが込み上げてきたけど、前に進むんだ。




学校に戻ってきて、生徒たちは帰っていく。
私はモモを引き止めた。

誰もいない学校。
静けさの中、私は告白をした。

一言話すだけなのに、なんでこんなに時間がかかるんだろう。

「1日目の、アレ、…本気なの」

ゴクリと息を飲む。


ねぇ、


「私、好きっ」


やっと、伝えられた……


私はモモが幸せだったらそれでいいの。
もう何も求めないから、モモが笑顔でいてくれたら、私どんなことよりも嬉しいから。

綺麗ごとばかりでごめん。

でも今はそれしか、無理じゃん。


なのに、


「なんで、モモが泣いてるの?」


なんで、なんで…

私はモモに抱きしめられた。

モモが考えていることが、理解できない。

同情?慰め?

きっと優しいから、私のかわりに涙まで流してくれてるの?

よく、分からなかった。