君にかける魔法

そんな私の態度に怒りもせず、いつも通り。
好きなのに、好きなのにっ……


「私分からないよ。なんで急に私を突き放すの?友達だと思ってたの私だけ?嫌いになった?」
「放っといてよ。」


バカ

バカ

「私、もう、いらないでしょ。」

違う

違うの

こんなこと、

「いいじゃん。彼氏と仲良くしなよ。」


遠くに見える彼氏さんをチラリと見る。

普通に優しそうな人。

へぇ、お似合いじゃん。

そうだよ。

1人の女の子だ。
普通に恋くらいする。

私はあの子にとってただの"友達"でしかなかったんだよ。






私はモモをさけるようになった。
一緒にいたら、どんどん嫌われてしまいそうだった。
私の最低な部分がどんどん、どんどん自分でもわかってしまって、知られたくない。
クルミにも不審がられた。
これ以上嫌われなきゃ、もうどうだっていい…

果たして何がしたいのか、もう分からなくなっていた。


『お前の友達、俺に話しかけてきたんだけど、何かあったのか?』
セイヤから来たLIN〇。

クルミかな…
クルミとセイヤは顔見知りだし、何か私のことを話したのかな。

私は適当に返信をする。